今年12月、東北新幹線が新青森まで全通する。そうなったらきっと、寝台特急あけぼの号も消滅するのだろう。その前に、あけぼの号に乗らなくちゃ。今年の夏旅はあけぼの号、そう思い始めた春先、友人たちの間で旅の話が持ち上がった。
青森へ行くなら太宰治の故郷を訪ねたい、メンバーの一人のそんな思いを中心に、いつもの一人旅とはちょっと違った旅のメニューができあがった。

旅立ち(7/30〜31):上野−弘前(高崎線、上越線、信越本線、羽越本線、奥羽本線)
1日目(7/31):太宰治の故郷を訪ねる(津軽鉄道/金木駅)、浅虫温泉宿泊(東北本線/浅虫温泉駅)
2日目(8/1):弘前、趣のある建物を訪ねる(奥羽本線/弘前駅)、鰺ヶ沢宿泊(五能線/鰺ヶ沢)
最終日:秋田から帰京の前に少しだけ駅舎巡りを楽しむ(奥羽本線/八郎潟駅―秋田)、帰京

本州の北の果て、津軽地方。厳しい冬を知るだけに、人々は短い夏を謳歌する。
厳しい寒さの中で培われた津軽弁は、独特の抑揚をもち、人々の心を温かく包みこむ。
近海の海から届くごちそうに舌鼓を打ち、あふれ出る出湯を満喫した。
いつもとちがう友との旅は、改めて太宰治に出会い、津軽の歴史ある建物に出会い、おいしい料理と心地よい温泉に出会い、少しだけ趣のある駅舎にも出会い、ゆっくりとした時の流れを感じる3日間だった。

2010年9月10日・記


寝台特急
あけぼの号
金木町
太宰治の斜陽館
弘前
趣のある建物
みちのくの驛舎
《津軽鉄道》
みちのくの驛舎
《五能線》
みちのくの驛舎
《奥羽本線》

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