温泉に浸かってゆっくりと旅の疲れを癒し、旅は2日目に入ります。 一番列車の5時40分猪谷駅行きに乗って逆戻り。昨日時間切れで降りられなかった駅の訪問から始めます。 |
||
高山駅から五つ戻って昨日の角川駅のお隣、飛騨細江駅に到着しました。 岐阜県飛騨市古川町袈裟丸に位置する飛騨細江(ひだほそえ)駅は、1934(昭和9)年10月25日に高山本線の駅として開業しています。 飛騨細江駅にも、赤い屋根に白い板壁を持つ木造駅舎があります。 |
||
ファサードの様子です。 三角屋根を持つファサードは白く塗られた壁に赤いポストがバランスよく美しいものです。 |
||
ファサードに掲げられた駅名板です。 杉原駅、角川駅と同じ、四角い一枚ものの板に墨文字で書かれた駅名板は凛とした美しさがあります。 |
||
駅舎を右斜めから見た様子です。 切妻の赤いトタン屋根と、下見板張りの壁がとても美しいものです。 |
||
入口右側、待合室の様子です。 窓こそアルミサッシですが、それ以外は純然たる木造です。少し茶色がかった漆喰の壁と縦羽目板張りの腰壁、そこに張り付く形の木のベンチなど、どれもやさしい木の温もりを感じます。 |
||
入口の上部に貼られた建物財産標です。 昭和9年10月、まちがいなく開業当時の建物です。 |
||
ホーム側の壁際にさりげなく置かれた木製のベンチも丸みのあるカーブを描き、やさしい感じがします。 | ||
駅舎脇のトイレの案内表示には、レトロ感漂う木の板が使われていました。 | ||
ホーム側から見て駅舎の右側(富山方面側)には下見板張りの壁に片流れのトタン屋根を乗せた小さな小屋があります。これもランプ小屋のひとつでしょうか。 | ||
駅舎と反対側のホームには、木造の待合室があります。 濃い茶色の下見板張りの壁に木枠の窓、扉から見える室内のベンチも、全てが完璧な木造の建物です。 |
||
高山方面側から見たホームの様子です。 対向式2面2線のホームを持ち、ホームとホームは跨線橋で繋がっています。 ここ、飛騨細江駅も無人駅ですが、駅舎の内外は管理が行き届いてこざっぱりとし、とても居心地のよい駅です。 |
||
飛騨細江駅で46分を過ごし、上り美濃太田行きの列車に乗って戻り、二つ先の飛騨古川駅に到着しました。 岐阜県飛騨市古川町金森に位置する飛騨古川(ひだふるかわ)駅は、1934(昭和9)年10月25日に高山本線の駅として開業しています。 木造駅舎の多い高山本線の飛騨高山地区の駅の中では珍しく洋館風の建物です。 |
||
ファサードの様子です。 半切妻の屋根の下には明かり取りの窓があります。平な庇を支える柱の土台や入口周りの腰壁などはなまこ壁になっています。洋館風でありながら和の趣も持った駅舎です。 |
||
入口の上部に掲げられた駅名板です。 飛騨細川駅などと同じように、一枚ものの木の板に流れるような草書体で書かれた駅名に伝統を感じます。 |
||
入口の上部に貼られた建物財産標です。 新し目に見える洋館風建物も、昭和9年10月、開業当時の駅舎です。 |
||
ファサードのなまこ壁の前には丸ポストが設置されています。 | ||
駅舎の高山方面側には団体専用の改札ラッチがあります。 日本三大裸祭りに数えられる古川祭りが行われる4月には、臨時列車から降り立った乗客が利用する改札口なのかも知れません。 |
||
富山方面側から見たホームの様子です。 単式・島式2面3線のホームを持ちます。ホームとホームは跨線橋で繋がれています。 |
||
飛騨古川駅で49分の時間を過ごし、お隣の飛騨国府駅に到着しました。 岐阜県高山市国府町広瀬町に位置する飛騨国府(ひだこくふ)駅は、1934(昭和9)年10月25日に開業しています。 ここにも開業当時の木造駅舎があります。 |
||
駅舎を左斜めから見てみます。 駅前に植わった木の陰に、下見板張りの壁を持つ木造駅舎が涼しげに佇んでいます。 |
||
ファサードの様子です。 三角屋根のファサードは、白く塗られた飛騨細江駅のこげ茶バージョンというところでしょうか。下見板張りの壁に赤いポストがよく似合います。 |
||
ファサードに掲げられた駅名板です。 白いプラスチックの板にJR東海のオレンジ色のロゴマークと黒いゴシック体の文字。いい感じのファサードにはちょっと味気ない感じですが、これはこれでよいのかも知れません。 |
||
入口右側、待合室の様子です。 木製の温かなベンチには地元の人々心づくしの座布団が並べられています。 |
||
入口左側、小荷物取扱のカウンターです。 使われなくなった窓はふさがれて掲示板になり、その前には木製のベンチが置かれています。ベンチ横の棚はかつての窓口カウンターでしょうか。それともお花を飾るための台でしょうか。 |
||
待合室の壁には伝言板も設置されています。 携帯電話が普及した現在ではほとんど使われることもないのでしょうが、アナログ時代の象徴です。 |
||
入口の上部に貼られた建物財産標です。 昭和9年10月、間違いなく開業当時の建物です。 |
||
ホーム側から見た改札付近の様子です。 縦羽目板張りと真壁造りの壁と木の柱、木の庇。どれも美しい姿です。 |
||
高山方面側から見たホームの様子です。 対向式2面2線のホームを持つ、交換可能な駅です。 もともとは駅員さんのいる簡易委託駅だったこともあって、駅舎、ホームの設備ともなかなか立派なものです。2007年4月に無人駅となり、トイレなども撤去され、少し寂しくなりました。それでも駅舎周りはきれいに整備され、居心地のよい駅です。 |
||
2009年8月6日(木)
|
||